太陽光発電は是非ともつけたい、しかも10kW以上でと考えていました。初期費用は掛かりますが、十数年で元が取れるというのが相場です。十数年分の電気代を最初に払うか月毎に払うかの違いと思えばよいし、トータルコストという長期の観点からはお得になる先行投資だと考えました。
ところが工務店との打ち合わせで最初に見せられた見積もりでは、3.3760kW。我が家は寄棟屋根を予定していたため、そもそも大容量を載せられないことに加え、北海道では冬に雪が降るため、屋根からの落雪を考えると、土地に十分なスペースがないためです。10kW未満では売電は余剰電力のみとなり、買取保証期間も10年と、10kW以上の20年に比べて半分です。
パネルを載せる予定の屋根は南東向きで、シャープ製ブラックソーラーです。シミュレーションの結果は次のようになりました:
年間推定発電量 | 3526.72kW |
年間売電予定額 (A) | 61,300円 |
年間自家消費予想額 (B) | 35,200円 |
年間経済効果 (A+B) | 96,500円 |
そして気になる工事見積もりが1,720,000円 売電保証期間が10年ですから、単純に約18年で元が取れるという訳にはいきませんが、10年後には革新的な技術で蓄電池が安くなり、発電分ですべての電気が賄えるようになるのではという期待がありました。
一方で私にはこの金額が安いのか高いのかよくわかりませんでした。そこで、相見積もりをとることにしました。自動車保険などでやるような一括で見積もりができるようなサイトです。
早速登録してみると、3社ほど連絡があり、そのうち2社に見積もりをとることができました。するとうち1社から約5kW搭載での見積もりが上がってきたのです。一方で見積金額が、前述の工務店の見積金額より割高であったため、その見積もりをもって工務店との打ち合わせに臨みました。すると後日改めて出てきた見積もりでは4.1kW、工事費1,816,700円でした。10kW以上はかないませんでしたが、これで手を打つことにしました。相見積もりをすると、金額が適正かどうかがわかるだけでなく、どのくらい屋根に載せられるかということも比較できるので、是非行われるとよいと思います。
2018年9月6日の北海道胆振東部地震について
6日午前3時過ぎに起こった大きな地震です。我が家周辺は震度5を観測しました。地盤が割と強固であったことや、家が新しいので耐震性があったこと、またワイングラスなど倒れやすいものがなかったことなどから、我が家の被害はニッチに置いていたフォトフレームが1つ落ちただけでした。
一方で震災直後から停電となり、翌朝になっても解消されていませんでした。もちろん冷蔵庫も止まっています。その日は快晴ではありませんでしたが、時折陽が差すくらいではありましたので、太陽光発電を自立運転モードに切り替え、専用コンセントから電気をとることができました。使えるワット数は最大1,500Wで、我が家のシステムでは日光が十分に当たっていれば3kW程度は発電していますので、特に日が当たる午前中は冷蔵庫はもちろん、トーストを焼くこともできました。そして、ガス給湯器エコジョーズも稼働させることができましたので、我が家全員急いでシャワーを浴び、近くに住む親戚にもシャワーを浴びてもらったり、携帯や非常灯の充電を行ったりしました。
午後になって日が陰ってきた頃に洗濯をしようと思い立ち、急いで洗濯機を回しましたが、その頃には発電量もかなり減っており、電気の消費が大きい脱水時に何度も容量オーバーで一瞬電気が止まってしまいました。それでも陽が差す時を見計らって何度かトライしているうち運よく脱水も終わらせることができました。
夕方になり日が落ちてからは発電もできず、冷蔵庫も止まってしまいましたが、昼の間に保冷剤をたくさん凍らせておいて、お肉などの腐りやすいものはそれらと共に保冷バッグに入れて保管しました。照明はろうそくと、iPadの懐中電灯機能でしのぎました。
我が家の停電が解消されたのは停電から24時間以上たった7日朝でした。停電中は外部からの情報が極端に少なくなり、いつ解消されるかわからない不安が常にありましたが、天気さえよければ少なくとも日中は電気が使えますし、今回幸いなことにガス、水道は止まることなく使えましたので、冷蔵庫を稼働させつつシャワーも浴びることができたのが本当に助かりました。